聖書をすべての言語に!

ビジョン2025

画像:上り下りしながら進む道。WYCLIFFE CANADA CREATED 私たちは、聖書翻訳宣教のスピードアップを目指し、「2025年までに、聖書翻訳を必要としているすべての言語において、聖書翻訳プロジェクトを始める」ことを目標に掲げています。 (1999年のウィクリフ国際会議において採択)

ビジョン2025の現状

中世以降の聖書翻訳の歴史

画像:聖書翻訳の歴史。WYCLIFFE CANADA CREATED 1380年代に、チェコ人であったイングランド王妃は、自分の母語(第一言語)であるチェコ語で聖書を読んでいましたが、イングランド王を始め、イングランドの一般の人々は、母語である英語で聖書を読めませんでした。まだ、英語に聖書が訳されていなかったからです。ジョン・ウィクリフは、そのような状況を何とかしたいと思い、英語に聖書を翻訳しました。

ヨーロッパでは、イギリスに聖書協会が設立された1800年代の初めに至るまでは、聖書翻訳はゆっくりと進展してきました。 それまでは、ラテン語の聖書が唯一の聖書の時代が長く続きました。 ラテン語が使われなくなると、ヨーロッパ各地で翻訳が試みられました。

世界宣教の働きが進展して行く中で、聖書翻訳も世界の多くの言語でなされるようになりました。 1800年代の終わりには、522の言語で聖書の全巻ないし一部が翻訳されていました。 1900年代には、さらにそのスピードがあがり、前の百年間の3倍の数の聖書翻訳がなされました。

現状分析

636言語:聖書全巻がある
聖書全巻がある

1442言語:新約聖書はある
新約聖書はある

1145言語:分冊・聖書物語はある
分冊・聖書物語はある

2422言語:聖書翻訳プロジェクトが進行中
聖書翻訳プロジェクトが進行中

1700-1800言語:聖書翻訳プロジェクトを始める必要があると思われる
聖書翻訳プロジェクトを始める必要があると思われる

(2016年世界ウィクリフ同盟発表)

この世界にある、約6900の言語のうち、聖書全巻(創世記〜黙示録)の翻訳が終わっているのは、たった550言語あまりです。日本語は、そのうちの一つです。日本語を母語とする私たちは、その意味で大変恵まれています。

約4650言語では、新約聖書もしくは聖書の部分訳があるか、出版されている聖書は未だ無くても聖書翻訳プロジェクトが既に始まっています。約1800語でも聖書翻訳が必要ですが、未だ聖書翻訳プロジェクトが始まっていません。この約1800の言語を話す人口の合計は約2億人です。

画像:現在のペースだと2150年までかかる。WYCLIFFE CANADA CREATED いつ世界のすべての人々は母語で聖書を持つようになるでしょうか。 これまでのペースで行くと、残り約1800の言語に聖書を翻訳する働きが終了するまでに後150年はかかります。どんなに速いペースで頑張っても、100年はかかるでしょう。 ウィクリフ全体のメンバー数は約5000人ですが、この10年新人メンバーが減り、高齢化し退職するメンバーが増えているのが現状です。

画像:ペースを速めて2025年までに着手する。WYCLIFFE CANADA CREATED 今まで2000年間待っても、少数民族の所には福音が届いていません。 ビジョン2025は、 少しでも早く聖書を全ての人々に届けたいという切なる祈りの表現です。

地域的状況

画像:世界地図。WYCLIFFE GLOBAL ALLIANCE CREATED 聖書の無い言語は、3地域に集中しています。 アフリカ:642言語、大洋州:346言語、アジア:574言語 。

大洋州以外の地域では外部からの働き人が多数入国して働くのに困難な地域です。 従って、聖書翻訳宣教のビジョンの伝達が大きな課題です。 教派・教団のラインを使っていくことができるかも知れません。 様々なパートナーシップが必須となってきています。

アジア・アフリカ・中南米・大洋州の教会が20世紀の後半に驚異的に成長しました。 こうした地域から派遣されていく働き人達が、適切な異文化訓練を受け、聖書翻訳・識字教育の研修を受けていくためには、 教える奉仕・訓練する奉仕が必須です。現地の人が聖書翻訳を推進していくことができるように、 裏方に周り、他の人の成功を自分のこととして喜ぶことの出来る人が求められています。

ビジョン2025をとりまく状況

写真:アムステルダム会議。WYCLIFFE CANADA CREATED ビジョン2025は、現在様々なレベルに浸透しています。 世界的な宣教団体などでも、2025年を一つの指標として使い始めています。

2025年には何も特別なことはありません。 2024年でも2026年でも良いのですが、1世紀の4分の1と言う面も一つの要素です。 現在、宣教の分野で働いている40代や50代の人々が生きている間と言う面もあります。 また「リバイバル・ジェネレーション」と言われている25歳以下の若者にとっては、 自分たちの働いている間にと言う面があります。 いずれにしても、「世界の隅々に福音を届けるという教会の使命」が 緊急の事であるという認識が増し加わっています。

 

そのような世界の隅々へと言うことを真剣に考えると、聖書翻訳が必須のこととして浮上してきます。 2000年8月のアムステルダム宣言は、そのような聖書翻訳に言及した顕著な例です。 今までの宣言で、聖書翻訳にこれほど言及されたのは初めてです。 世界の教会に、「世界の隅々に」と言う情熱が戻ってきたようです。 「聖書は必要不可欠である。 それゆえ神に召された我々は、伝道と弟子訓練に際して、人々の母語に聖書を翻訳し、広めなければならない 」 --アムステルダム宣言、2000年8月

聖書翻訳宣教基礎統計データ

項目
@世界の人口 約73.5億人
A世界の言語数 約7,000言語
B聖書翻訳プロジェクトを始める必要があると思われる言語数 1,700-1,800言語(約1.6億人)
C聖書のある言語数 聖書全巻がある636言語
新約聖書はある1,442言語
分冊・聖書物語はある1,145言語
合計3,223言語
D聖書翻訳プロジェクトが進行中の言語数 2,422言語
@: 2015年国連推計
A〜: 2016年世界ウィクリフ同盟発表

写真:ある老人。WYCLIFFE CANADA CREATED 「あんたがたはいつからこの聖書を持っていたんだ?父親は持っていたんか?じい様もだと? わしらのとこへ持ってくるのになんでそんなに時間がかかったんだね?」 --アジアのある村人